前の記事外付けHDD(USB3.0/2.0 SATA600/300)性能比較で、古いUSB2.0ポートしかないPCはSATA300HDDの方が速いという結果を受けて

更に検証を続けました

前回の評価に使用した装置はSSD搭載のノートパソコンであったことから今回はデスクトップ機を使用することにしました

評価環境

DELL Vostro220デスクトップ

OSはWindows10 Professional 64bit

メモリーは4GB搭載

HDDの速度測定は

CrystalDiskMarkを使い設定は測定回数を5回に変更しその他はデフォルト設定とする

CristalDiskMark 6.0.0 x64

評価対象HDD

前回と同様、準備したHDDは2.5inchサイズの下記3種類

Ⅰ.東芝製 MQ02ABD100 1TB 【SATA600】(6Gbps)

Ⅱ.東芝製 MQ02ABD100H 1TB 【SATA600】(6Gbps)
 *ソリッドステートハイブリッドドライブ(SSHD)

  • 東芝広報資料より抜粋
    SSHDはPCなどのシステム側から見ると、一台のドライブとして動作するので、HDDとSSDの二台使いの場合のように、システム側でデータの記録ドライブを制御する必要はありません。また、システム内の2.5型HDDをそのまま置き換えることが可能で、既存システムのパフォーマンス向上に貢献できます。

Ⅲ.日立製 HTS545032A 320GB 【SATA300】(3Gbps)
HGST 2.5インチ HDD Travelstar Z5K500 320GB

CrystalDiskMarkについて

しばらく評価テストをさぼっているうちに“NCQ*(Native Command Queuing)”のテスト機能が盛り込まれていました

デフォルトではありませんがオプション設定で、NCQに関する評価が出来るようになってます

* NCQ(Native Command Queuing)とは
AHCI(アドバンスト・ホスト・コントローラー・インターフェース)機能でサポートされ、
HDDへの制御命令を一旦キューに格納、
HDDの回転に伴うヘッド動作を最小限に抑えるように命令の順序を並べかえて実行することで、
ランダムアクセス処理に対するアクセス速度を向上させる機能

評価結果

Ⅰ.東芝製 MQ02ABD100 1TB 【SATA600】(6Gbps)

前回の評価同様、このHDDを基準HDDとして他HDDを評価

測定時のばらつきもあるかと思い2回測定してばらつきのない事を確認した

Ⅱ.東芝製 MQ02ABD100H 1TB 【SATA600】(6Gbps)
*ソリッドステートハイブリッドドライブ(SSHD)

シーケンシャル動作は読み書きともに大差はみられない

やはりSSHDの効果は抜群

小さいファイルの読み書きスピードがSSDH搭載なしのHDDと比べて転送速度が

3倍~8倍と大幅アップ

特に1キュー1スレッドでの読み書き速度が約8倍の大差をつけてます

Ⅲ.日立製 HTS545032A 320GB 【SATA300】(3Gbps)
HGST 2.5インチ HDD Travelstar Z5K500 320GB

今回の確認で最大の関心事項であるSATA300とSATA600との比較ですが

前回の逆転現象を引き起こした問題のシーケンシャルでの読み書き速度にほとんど差はなく

小さいファイルの読み書きもセオリー通り若干ですがSATA600が優れる結果となりました

前回の体感速度の実測結果はどうして発生したのか?との疑問が…

体感速度の実測

写真jpgファイル10GBを準備して転送速度を計測

デスクトップパソコンでの書き込み時間測定結果は

SATA600 SATA300
USB2.0ポート接続  6’46”40  6’41”77

やはり若干ですがSATA300HDDの方が速い結果となりました

転送性能評価ソフトでは現れない体感上の結果なので、ユーザーとしてはこの時間が全てだと思います

HGST 2.5インチ HDD Travelstar Z5K500 320GBの性能には驚かされます

次は他社製SATA300の性能測定評価が必要ですね

<おまけ情報>

ついでに同じ容量(10GB)の写真jpgファイルをGbイーサーにてPCに転送した時の転送速度を測ってみましたところ 19’44”48 かかりました
ネットワーク経由の割には意外と早いですね!

まとめ

今回はUSB2.0ポート接続にてSATA600対応HDDに対してSATA300対応HDDが速いか否かをデスクトップ機を使って検証しました

SATA600の6’46”40に対してSATA300の6’41”77

5秒という微妙な差となりました

結論はPCがUSB2.0しか対応していない場合には無理にSATA600を使う必要はないといった程度ですね

大変お騒がせしました